アメリカ旅行二十日目
シアトル観光最終日です。
SFM (Science Fiction Museum)
シアトルの頭のおかしい博物館その1。MS社の取締役が作ったSF博物館です。
こういう大衆向けの施設でSFというと、スターウォーズとかスタートレックとかそんなんばっかりかなぁと思ったのですが、いきなり出迎えてくれるのが、ニール・スティーヴンスンのBaroque Cycle三部作の生原稿(ニールってあの分量(=ハードカバーで1冊800ページ超の三部作)をワープロとか使わずに、モンブランの万年筆で書いてるの!?)とか、ブレードランナーのレイチェルの衣装(実物)とか、微妙にマニアックなものばかり。ロボットとか火星とか、テーマ別にまとめられたコーナーがあり、それぞれのテーマの代表的SFはちゃんと原書が飾ってあります。火星テーマで、ちゃんとイアン・マクドナルドの『火星夜想曲(Desolation Road)』とか置いてあるもんなぁ。
さらに地下にいくと、実際に撮影に使用されたエイリアン2のパワーローダーとかもあったり、なぜかナイト・オブ・ゴールドとかシャア専用ザクとかのフィギュアが飾ってあります。謎すぎるよSFM。
その後、Museum Storeで「博士の異常な愛情」のTシャツを購入。この品揃えも謎だよ!
EMP (Experience Music Project)
シアトルの頭のおかしい博物館その2。ジミヘンの記念展示、各ギタリスト使用のギター、ギターを積み上げて作ったモニュメント(謎)とかの展示の他に、実際に楽器を演奏してそれを録音できちゃうスタジオ体験ツアーもあったりして、なかなか家族連れで楽しめる構成になっています(SFMと違って)。しかし、スタジオ体験コーナーで思い知りましたが、自分は本当に楽器の才能がないな!(特にドラム)
ShowBox
今日も今日とてクラブ巡り。今日はホテルの受付のお兄ちゃんが「Cool」だと教えてくれたShowBoxへ。ライブは年齢制限なしなのがすごい。ライブ会場が2つに別れていて、21歳以上でないと入れないブースにはバーがあってお酒が飲めるようになっているという寸法。昨日見たクロコダイルカフェのバンドより勢いがあって、最初に演奏したバンドはちょっとくるりっぽくてよかったです。息子の演奏を見に来たと言うおじさんとロックの話をしながらバーで酒を片手に観賞していました。ロックお父さんのお気に入りはKornとNine Inch Nailsだそうです。いいお父さんぽいのに!
Alibi Room
ロックだけじゃなくてエレクトロニカ系も聴きたかったので、ライブDJがあるというAlibi Roomへはしご。今日のDJ Paulは、物腰のおだやかなオシャレDJで、旅行で来たという僕らに陽気に話しかけてくれました。
クリックハウスとか好きですと話したら、それっぽい曲をかけてくれたり超いい人!一緒に写真を撮ってもらったりしました。
というわけで、アメリカをまわる新婚旅行もこれにて一段落。いちまつの寂しさがありますね。
明日はロサンゼルスへ戻ります。
アメリカ旅行十九日目
午前中は、定番のトロリーバスツアーでシアトルの街を一通り見学。Microsoft本社もAmazon本社も見られなかったよ!MSに関して言えば、レドモンドはシアトルからちょっと離れているので仕方がないです。でもAmazon本社の近くまでは行った気がします(参考リンク)。
Pike Place Market
アメリカでもかなり古くからある総合市場(最古?)。魚屋とか、ファーマーズマーケットとか、食材を中心とした市場だと思っていたのですが、いざ足を踏み入れてみると中野ブロードウェイみたく、古本屋や古レコード屋も多く存在しており、僕大喜び。
古本屋を数件はしごしまして、戦利品はキース・ロバーツの『パヴァーヌ』(Berkley版)、そしてJ.G.バラードの短編集『時の声(The Voice of Time)』と『終着の浜辺(The Terminal Beach)』
いやはや、いいところだな!
その後、市場をうろうろしていたら、魚屋の前で、嫁が突然「あ!」と声をあげるので、何かな?と思ったら、手持ちのガイドブックのPike Place Marketの項の写真に写っているお兄ちゃんが、まさに目の前の魚屋で店頭デモ販売していたのでした。ガイドブックを広げてみせたところ、「これ俺だ!」と一通りはしゃいだあと、頼んでないのにガイドブックにサインしてくれたりしました。
一緒に写真も撮らせてもらったよ!(観光客丸出し)
The Crocodile Cafe
せっかくグランジ・ロックの本場シアトルにいるんだから、ということで、Pearl Jamもツアーで回ったというクロコダイルカフェ(クラブ)へ。時代を反映してか、割とメロウな歌が多かったです。ロックファンが高じて、ニュージーランドからやってきたという陽気な二人組のナイスガイとロック話をしながら(でも、ライブが始まる前に店内に流れていたピンクフロイドの話とかは振っても通じなかったよ!ジミヘンは通じるのに!)、3組くらいのバンド演奏を楽しんできました。
ちなみに、グランジというロックシーンは、実際にそういうシーンがあったわけじゃなくて、それっぽいバンドを何組かまとめて、シアトル発のロックシーンということでレコード会社がコンピレーションにまとめてグランジということにして売り出そうか、みたいな流れだった、というようなことがニール・スティーヴンスンの『クリプトノミコン』に書いてあった気がします。ニールの書くことだけに、本当かどうかよく分かりません。シアトルは大学生やアーティストが多くて、そういうシーンは普通にありそうだ、という印象は受けました。
アメリカ旅行十七日目
ラピッドシティ二日目です。ホテルを出てからアイアンマウンテン道を南へと下ります。アイアンマウンテンというと、個人的には、あの偽報告書「アイアンマウンテン報告」であり、なんとなく一人で盛り上がってました*1。
Mt. Rushmore Natioanl Memorial
チーム・アメリカの基地がある、あのマウント・ラッシュモアです(間違い)。実際に胸像の建設に関わった人が来場していて、本にサインしたり来場者の質問に答えたりしていました。写真じゃ分からないのですが、大統領の目の造形がすごくて、穴を掘って作った光と影の具合で、瞳がちゃんと光を反射してるように見えるんですよ。眼力に気を配って作成されたのがよく分かります。
Wind Cave National Park
今回の旅行で2回目の洞窟。洞窟ヤッホー!(ツインビーヤッホー!みたいなノリで)。
Wind Caveは「ボックスワーク(Boxwork)」と呼ばれる二次生成物が特徴で、Wikipediaによると世界のボックスワークの約95%はここで見つかっているとのこと。ボックスワークとは鉱物の薄い膜が網目状 に発達したもので、箱に書類を雑多に詰め込んだように見えることからこの名があります。鉱物が岩の隙間に染みだして結晶化した後、岩だけが浸食によって取り除かれて出来るらしいのですが、さすが世界の95%あるだけあって、そこかしこで見られるので、成り立ちを教えてもらっても「そうは言ってもそんなに出来ますか?」みたいな感覚です。ちなみにツアーでいろいろと説明してくれたレンジャーさんは眼鏡のたいへん似合う美人さんだったので、その手の人はこぞって行くといいと思った。
他にも、ポップコーンと呼ばれる丸くて小さい生成物も見ることができます。
洞窟、超!堪能です。
アメリカ旅行十六日目
シカゴからサウスダコタ州ラピッドシティへ。ラピッドシティ周辺には、複数の国立公園があります。
Badlands National Park
まさに悪地(Bad Lands)といった感じの風景が広がっております。外気温は109F°(42℃)。自分は割と夏の日差しには強い方だと思っておりましたが、ここの日差しは本当に肌に刺さるように痛いです。嫁は日傘が手放せない感じでした。
ガイドブックには「ポケットサイズのグランドキャニオン」なんて失礼なことを書かれていましたが、なかなかどうして、受ける印象は全然違うじゃないですか。砂漠にたたずむ岩肌の形状や色もユニークで、グランドキャニオンとはジャンルが別な感じがします。
野生動物に遭遇したりしながら一日目は終了です。
アメリカ旅行十五日目
シカゴ二日目は、トロリーバスツアーに乗ってあちこち回ります。シカゴは建築が見所らしい*1のですが、建築はもっぱら専門外のために、あまり面白みを見いだせなかったのが残念と言えば残念です。勉強はしておくに限るよ。
Chicago Style Hot Dog
シカゴ・スタイルのホットドッグ屋台が出ていたのでゲット。ソーセージと、それよりも大きなピクルスが挟んであります。ケチャップを使わずに、ハーブソルトを振るのがシカゴ流。うまいよ!
Adler Planetarium
ミシガン湖の岸辺、いろいろな美術館が立ち並ぶところにプラネタリムもありまして、実は僕はプラネタリウム初体験なのでした。いやぁ、やっぱり生で見るとあのプラネタリウムの映写機はカッコイイなぁ(子供の感想)。
他にも、アポロ計画の説明や、惑星内のマグマ流を体感できるコーナーや、実際に自分で月面のクレーターを作って遊べるコーナー、銀河系の大きさを説明するコーナーがあります。会場の子供達に負けないくらいの子供の瞳で展示を眺めておきました。
Chicago Style Pizza
シカゴの〆はシカゴ・スタイルのピザ。分厚いのが特徴です。どこがオリジネーターかについては諸説あって各レストランがオリジナルを主張してるのでよく分かりませんが、ホテル近くのGino'sに決めて入店。生地が分厚いのでパン生地みたいなのを予想していたのですが、意外とスコーンみたいな舌触りでした。トマトソースがたっぷりで美味しかったです。
明日はシカゴを後にして、サウスダコタへ向かいます。
アメリカ旅行十四日目
今日はニューヨーク州バッファロー空港からシカゴへと移動します。
バッファロー・ウィング
アメリカでうまいものと言えば、個人的にはこのバッファロー・ウィングを挙げなくてはいけない。手羽先の唐揚げに独特の辛いソースを絡めた物で、付け合わせのセロリと一緒にブルーチーズのソースにつけていただく。手が超汚くなります。
というか、バッファローってそう言えば、あのバッファロー・ウィングのバッファローじゃん?ということにバッファロー空港内の広告を見て初めて気づいて、飛行機の待ち時間の間に空港のカフェで食べました。ビールが欲しくなりました(我慢しました)。偉い。
というわけで、シカゴに着陸。ホテルにチェックインして街中をぐるぐると回りましたが、高層ビル群とか高級ショッピング街とかいろいろあって、都会だなぁとしみじみ思いました。シカゴは、L.A.に都市の規模では抜かれたそうなのですが、L.A.は際限なく街が水平に拡張できるのに比べて、やはり何らかの自然の制約(川、湖、海、山など)が付いてる方が都会ぽくなりますね。
Andy's
シカゴと言えば、シカゴ・ジャズなのですが、どちらかというと個人的には「シカゴ音響派」であり、TortoiseとかSea and Cakeとか、Thrill Jockey系の音楽が聴けるクラブはないものかと思ったのですが、まぁ伝統的なシカゴ・ジャズを聴くのもよいよね、ということでガイドブックにあったAndy'sへと足を運んでみました。シカゴ・ビール(Goose Beer)やシカゴ・リブを食べながら渋い演奏を楽しんできました。リードでサックスを吹いていた人が少しだけロバート・フリップに似ていなくもない(気のせい)。
The Hancock Observatory
その後、ハンコックセンターの展望台に登って、夜景を眺めて来ました。夜景はやっぱり都会だけの楽しみですよね。